やどかりが
自分のカラを
自分だと言ったら
おかしいだろ
私は自分のカラを
自分だと思っている
浅田正作
道に迷った旅人が空き家を見つけて、
一夜の宿にしようと休んでおりますと、夜中に物音がして目を覚ますと、なんと鬼が人間の死体を担いで入ってくるではありませんか。
旅人はじっと息を殺して、見ておりますと、その後から、もう一匹の鬼が入って来て、
「その死体は、オレのものだ。よこせ」
と言いだします。
先の鬼も「こいつをはじめに見つけたのはこのオレだ」
とお互いに譲りません。
争っていても時間の無駄だから、誰か証人はおらんか?と
周りを見渡すと、部屋の隅でガタガタと震えている旅人の姿を見つける。
鬼たちは恐ろしい形相で
「この死体は、誰のものだ?」
と旅人に迫りくる。
困った旅人は、心の中で、こいつは、
どっちに転んでも殺されるなと思い、
それならばと、覚悟を決めて、
自分の見たままを正直に言った。
「死体を担いできたのは先の鬼です」と
それを聞いて、怒ったのは後から来た鬼です。
「ウソをつくな!」と
旅人の腕を取ると、そのままズボッと 引っこ抜いてしまいました。
それを見た先に来た鬼は、かわいそうに思って、死体の腕を引き抜いて、旅人にくっつけてくれました。
後の鬼は、それにまた怒って、今度は旅人の足を引っこ抜く、すると先の鬼が、またまた死体の足を引き抜いて、旅人にくっつけてやる。
続いて頭を引っこ抜き、胴体を引き抜き、そのつど、先の鬼は死体の頭、胴を旅人にくっつけてやりました。
夜も白々と明ける頃になって、二匹の鬼は、くたびれて、腹が減ったので、そこら中に散らばっている旅人の身体を食べるとサッサと引き上げてしまいました。
一人とり残された旅人は思いました。
一体この身体は誰のものなんだろう。
旅人の身体は頭の先から足の先まで、死体と入れ替わってしまいました。
今や自分のものとは言えません。
でも、私たちもよーく考えてみると、私の手、私の足、私の身体、私の命…と当たり前のように思っていますが、本当に「私のもの」ということが出来るでしょうか。
仏教では「無我」といいます。
「私のもの」と言えるようなものは、何ひとつとしてない。体もいのちもみんな一時(いっとき)の借り物だと説きます。
それが証拠に、時が来れば、必ず返却しなければなりませんよね。
月 | 日/曜日 | 時間 | 内容 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2024年(令和6年) | ||||
毎月 | 第1(日) | 午前6時半 | おはよう講座 | 毎月 第1 日曜日 1月 第2 日曜日 |
中止第3(木) | 午前10時~午後3時半 | 福遊会 | 毎月 第3 木曜日 | |
9月 | 12日(木) | 午後1時 | 彼岸会 | 法話:梛野 明仁 師 |
25日(水) | 午前10時/午後7時半 | 親鸞教室 | ||
10月 | 12日(土) | 午前10時 | 秋の永代経 | 法話:戸松 憲仁 住職 |
午後1時 | 前住職ご命日 | 落語:三遊亭兼好 俗曲:桧山うめ吉 |
||
24日(木) | 午前10時/午後7時半 | 親鸞教室 | ||
11月 | 12日(火) | 午後1時 | 開基・中興法要・相続講 | 法話:未定 |
12月 | 12日(木) | 午後1時 | 成道会(お釈迦様の命日) | 法話:織田 慶雄 師 |
10日(火) | 午前10時/午後7時半 | 親鸞教室 | ||
2025年(令和7年) | ||||
1月 | 12日(日) | 午後1時 | 修正会 奉讃会 | 法話:堀田 護 師 |
2月 | 11日(火) | 午後2時 | こどもほうおんこう「人形劇」 | とんがらし |
12日(水) | 午後1時 | 報恩講 | 法話:安藤 伝融 師 | |
13日(木) | 午後1時 | 報恩講 | 法話:堀田 護 師 | |
3月 | 12日(水) | 午後1時 | 聖徳 太子会 奉讃会 | 法話:伊奈 祐諦 師 |
4月 | 12日(土) | 午後1時 | 永代経・蓮如忌 | 法話:小谷香示 師 |
5月 | 12日(月) | 午後1時 | 定例・奉賛会・宗祖誕生会 | 法話:戸田 恵信 師 |
6月 | 12日(木) | 午後1時 | 前々住職御命日 | 法話:戸田 栄信 師 |
7月 | 11日(土) | 午後1時 | お盆会 | 法話:戸松 憲仁 住職 |
12日(日) | 午後1時 | お盆会 | 法話:藤井 義尚 師 | |
8月 | 12日(火) | 午後1時 | 盂蘭盆会 | 法話:青木 馨 師 |
13日(水) | 午後7時 | 納骨堂 お盆会 | 寺内勤め | |
14日(木) | 午後7時 | 納骨堂 お盆会 | 寺内勤め |