私たちは、身近な人を亡くしますと、

心にぽっかりと穴が開いて、

喪失感(そうしつかん)というものに苛(さいな)まれます。

 

「愛する人を失った!」

「もう二度と会えない!」

そんなふうに思うと、

何だか生きる張り合いすらも

なくなってしまいます。

 

でも、本当に亡くなった人は、

もうどこにもいないのでしょうか?

もう二度と会えないのでしょうか?

 

確かに、亡くなった人は、

火葬されて、お骨になって

姿形はなくなってしまいます。

でも、姿形がなくなると、

本当に何もかもが

消え失せてしまうのでしょうか?

一休さんの歌に、

 

 今死んだ

どこへも行かぬ

ここにおる

 たずねはするな

ものは言わぬぞ

 

というおもしろい歌があります。

 一休さんは、人が亡くなっても、

「どこへもいかぬ、ここにおる」というのです。

この「ここにおる」ということが分かった時、はじめて故人との対話ができるのだと私は思うのです。

 ♪ みほとけは

   眼を閉じて御名呼べば

   さやかにいます我が前に ♪

と仏教讃歌にもあるように、故人は私たちとともにいらっしゃるのです。

たずねはするな

ものは言わぬぞ

と一休さんもいうように

ものは言いませんが、静かに、静かに、

ちょうど月の光のように、

お照らし下さるのです。

 

 私たちは、生きているものだけで

暮らしているのではありません。

つながりを生きているのです。

生きているものと、

かつて生きていた人との

つながり・・・

結び結ばれた無数の

ご縁を生きているのです。

そういう意味で、

眼には見えないけれど

亡き人と一緒に暮らしているのです。

ですから、今は死んでしまったけれど、

この間まで私と一緒に生きてくださった方々の声なき声を聞いていく・・・

そこに「いのちの輝き」を確かに感じることが出来るのです。

私たちには、

そういう時間が必要なのです。

そして、

そういう場所が必要なのだと思います。


今後の行事

日/曜日 時間 内容 備考
2024年(令和6年)
毎月 第1(日) 午前6時半 おはよう講座 毎月 第1 日曜日
1月 第2 日曜日
中止第3(木) 午前10時~午後3時半 福遊会 毎月 第3 木曜日
10月 12日(土) 午前10時 秋の永代経 法話:戸松 憲仁 住職
午後1時 前住職ご命日 落語:三遊亭兼好
俗曲:桧山うめ吉
24日(木) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
11月 12日(火) 午後1時 開基・中興法要・相続講 法話:未定
12月 12日(木) 午後1時 成道会(お釈迦様の命日) 法話:織田 慶雄 師
10日(火) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
2025年(令和7年)
1月 12日(日) 午後1時 修正会 奉讃会 法話:堀田 護 師
20日(月) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
2月 11日(火) 午後2時 こどもほうおんこう「人形劇」 とんがらし
12日(水) 午後1時 報恩講 法話:安藤 伝融 師
13日(木) 午後1時 報恩講 法話:堀田 護 師
3月 12日(水) 午後1時 聖徳 太子会 奉讃会 法話:伊奈 祐諦 師
4月 12日(土) 午後1時 永代経・蓮如忌 法話:小谷香示 師
5月 12日(月) 午後1時 定例・奉賛会・宗祖誕生会 法話:戸田 恵信 師
6月 12日(木) 午後1時 前々住職御命日 法話:戸田 栄信 師
7月 11日(土) 午後1時 お盆会 法話:戸松 憲仁 住職
12日(日) 午後1時 お盆会 法話:藤井 義尚 師
8月 12日(火) 午後1時 盂蘭盆会 法話:青木 馨 師
13日(水) 午後7時 納骨堂 お盆会 寺内勤め
14日(木) 午後7時 納骨堂 お盆会 寺内勤め
9月 12日(金) 午後1時 彼岸会 法話:梛野 明仁 師