『ぼうふら』が

人を刺すよな

蚊になるまでは

泥水 飲み飲み

浮き沈み

 

これは昔、俳優の勝新太郎さんが、

なかなか売れない若手役者に贈った

都都逸」なんだそうです。

「夏に出てくる蚊だってな、

何度もくやしい泥水をすすりながら、

泥水の底から這い上がってくるんだぜ、

お前さんも、今はもがき苦しむ時なんだ。そうやって、たっぷり泥水を飲んで、

一人前の役者として世に出てこいよ。」という勝さん流の励ましだったのでしょうね。

(因みに森繁久彌さんが映画『座頭市』の中でこの都都逸を口ずさんでいます。)

元々

孑孑(ぼうふら)も 蚊になるまでの 浮沈み 

という「川柳」がありますから、これを参考にしたのかもしれません。

 まぁいずれにしても、私たちの人生もぼうふらと同じようなもので、浮き沈みはつきもの。

仕事でも、家庭でも、人間関係でも、

順(じゅん)風(ぷう)満(まん)帆(ぱん)で面白いように事が運ぶ時もあれば、逆に天(てん)歩(ぽ)艱(かん)難(なん)といって、どうにも思うようにならない時もあります。

 でも、思い通りにいかない時こそ、

人間を成長させてくれるのです。

 

因みに仏教では「思い通りにならない」ことを「苦」といい、の代表が「四苦」つまり「生老病死」です。

 

まずは「生」生まれるということ。

どこにどう生まれるのか、私の思い通りにはなりません。与えられるがままです。

 

そして「老」「いつまでも若くありたい」と願っても、その願いは叶えられません。

 

さらには「病」、これも思い通りにはいきません。いくら健康に気を付けていても、病気になる時は、なっていかねばなりません。否応なしです。

そして、最後は「死」

「もっと長生きしたかった」とか

「まだ、やり残したことがたくさんある」

といくら言っても、待ってはくれません。

 

以上の「生老病死」という四つの思い通りにならないことを四苦といいます。

 それならば、この「思い通りにならないこと」をどうすればいいのでしょうか。

それは、「思い通りにならないこと」は

思い通りにする必要がないのです。

つまり、そのまんま受け入れていくのです。それしかないのです。

 

人間以外の動物は、ちゃんと「生老病死」を受け入れています。

 自分の年齢を気にする犬なんて見たことありません。目尻の小じわを心配するサルも、血圧を心配するタヌキも見たことありません。動物はみんな与えられたものを素直に受け取っています。実はこれを「南無阿弥陀仏」というんです。

サルもタヌキも「念仏」しているんです。人間だけが、なかなか念仏できないんですね。 


今後の行事

日/曜日 時間 内容 備考
2024年(令和6年)
毎月 第1(日) 午前6時半 おはよう講座 毎月 第1 日曜日
1月 第2 日曜日
中止第3(木) 午前10時~午後3時半 福遊会 毎月 第3 木曜日
10月 12日(土) 午前10時 秋の永代経 法話:戸松 憲仁 住職
午後1時 前住職ご命日 落語:三遊亭兼好
俗曲:桧山うめ吉
24日(木) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
11月 12日(火) 午後1時 開基・中興法要・相続講 法話:未定
12月 12日(木) 午後1時 成道会(お釈迦様の命日) 法話:織田 慶雄 師
10日(火) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
2025年(令和7年)
1月 12日(日) 午後1時 修正会 奉讃会 法話:堀田 護 師
20日(月) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
2月 11日(火) 午後2時 こどもほうおんこう「人形劇」 とんがらし
12日(水) 午後1時 報恩講 法話:安藤 伝融 師
13日(木) 午後1時 報恩講 法話:堀田 護 師
3月 12日(水) 午後1時 聖徳 太子会 奉讃会 法話:伊奈 祐諦 師
4月 12日(土) 午後1時 永代経・蓮如忌 法話:小谷香示 師
5月 12日(月) 午後1時 定例・奉賛会・宗祖誕生会 法話:戸田 恵信 師
6月 12日(木) 午後1時 前々住職御命日 法話:戸田 栄信 師
7月 11日(土) 午後1時 お盆会 法話:戸松 憲仁 住職
12日(日) 午後1時 お盆会 法話:藤井 義尚 師
8月 12日(火) 午後1時 盂蘭盆会 法話:青木 馨 師
13日(水) 午後7時 納骨堂 お盆会 寺内勤め
14日(木) 午後7時 納骨堂 お盆会 寺内勤め
9月 12日(金) 午後1時 彼岸会 法話:梛野 明仁 師