【おもしろ仏教語】

この頃の人はあまり使わなくなったこの言葉「滅相もない」…

そんなことは、

あるはずがない、

いや、あってはならない

というような時に使います。

用例としては、

「あなた、そんな調子の良いことを言って、私をだますつもりでしょう?」

「滅相もございません。だますつもりは、これっぽっちもございません」

というような使い方です。

 

ところで、仏教ではこの世の現象の発生から生滅までを、四分類します。

①発生すること……生(しょう)相(そう)

②存在すること……住相(じゅうそう)

③変化すること……異相(いそう)

④生滅すること……滅相(めっそう)

の「四相」です。

滅相はその四番目で、ものごとが消滅していく姿です。

人の一生にたとえれば、

 ①生相……誕生

 ②住相……幼少期から壮年期

 ③異相……老年期

 ④滅相……死滅

となります。

 

ことわざの解説本には、江戸時代以降、人々の願望も加味されて、

「滅相もない」

   ↓

「滅相(死)は、あって欲しくないよね」

   ↓

「あってはならないよね」

と変化し、ことわざの用例になったと示されています。

(岩本裕著『日本仏教語辞典』)。

でも、本来は、生まれた限りは死は必然。

避けて通れぬ一大事です。

 

面目(めん ぼく)失(うしな)

①自らの不手際や不心得によって、

名誉や体面をなくすこと。

②反対に、周囲の人から名誉や

体面を傷つけられること。

ことわざは「面目(めんぼく)」と読み、世間に対する名誉、すなわち「面子(めんつ)」をいいます。

同類のものに

「面目が立たない」

「面目玉を踏み潰す」

「面目を灰にまぶす」

「面目丸潰れ」などがあります。

 

逆に、体面を保つことを

「面目が立つ」

「面目を付ける」

「面目を施す」といい、

他にも

「面目躍如」

「面目一新」など、

面目を冠したことわざは、現在でも幅広

く使われています。

 

本来の仏教語では「めんもく」と読み、「前世の宿縁、今生の面目」などと表現

し、「本来の姿」のことです。

禅宗で用いる「本来の面目」は、もともとの姿、本来の自分、人間のありのままの姿をあらわす重要語です。


今後の行事

日/曜日 時間 内容 備考
2024年(令和6年)
毎月 第1(日) 午前6時半 おはよう講座 毎月 第1 日曜日
1月 第2 日曜日
中止第3(木) 午前10時~午後3時半 福遊会 毎月 第3 木曜日
4月 12日(金) 午後1時 永代経・蓮如忌 法話:小谷香示 師
30日(火) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
5月 12日(日) 午後1時 定例・奉賛会・宗祖誕生会 法話:戸田 恵信 師
27日(月) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
6月 12日(水) 午後1時 前々住職御命日 法話:戸田 栄信 師
21日(金) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
7月 11日(木) 午後1時 お盆会 法話:戸松 憲仁 住職
12日(金) 午後1時 お盆会 法話:藤井 義尚 師
29日(月) 午前10時/午後7時半 親鸞教室  
8月 12日(月) 午後1時 盂蘭盆会 法話:青木 馨 師
13日(火) 午後7時 納骨堂 お盆会 寺内勤め
14日(水) 午後7時 納骨堂 お盆会 寺内勤め
9月 12日(木) 午後1時 彼岸会 法話:梛野 明仁 師
10月 12日(土) 午前10時 秋の永代経 法話:戸松 憲仁 住職
午後1時 前住職ご命日 落語:三遊亭兼好
俗曲:桧山うめ吉
11月 12日(火) 午後1時 開基・中興法要・相続講 法話:未定
12月 12日(木) 午後1時 成道会(お釈迦様の命日) 法話:織田 慶雄 師
2025年(令和7年)
1月 12日(日) 午後1時 修正会 奉讃会 法話:堀田 護 師
2月 11日(火) 午後2時 こどもほうおんこう「人形劇」 とんがらし
12日(水) 午後1時 報恩講 法話:安藤 伝融 師
13日(木) 午後1時 報恩講 法話:堀田 護 師
3月 12日(水) 午後1時 聖徳 太子会 奉讃会 法話:伊奈 祐諦 師